★「ビタミンF」(重松清)
●感動できる小説のオススメ本を何冊かまとめて買った中の一冊。(直木賞受賞作!)
ひとの心にビタミンのようにはたらく小説があってといい、という思いを込めて書かれた七つの短編。
●本のあとがきにあったけど、①Family、②Father、③Friend、④Fight、⑤Fragile、⑥Fortune、⑦Fiction という〈F〉で始まる言葉を個々の作品のキーワードとして物語に埋め込んだようだ。
●40代くらいの世代の家庭を描いている話が多くて、共感するよりも、こんな時代もあったかなと懐かしくなる感じで読んだ。
●「セッちゃん」というタイトルの作品が切なかったな。
いじめにあっている自分を、架空の転校生に仕立てて、明るく家族に語る娘。
真実を知った父親が取った行動が、家族の絆を取り戻すだろうと思わせるラストが良かった。
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