★「家守」(歌野晶午)

アラクローズ2

2022年05月05日 09:42


●ミステリー小説の上位にランクされている「葉桜の季節に君を想うということ」は、以前に読んで衝撃の結末に驚かされた。
(タイトルにヒントが隠されていたんだね)

●「家」にまつわる5つの短編がある。
 タイトルは、女性に嫌われている益虫?ではない。(自分には可愛らしく見えるけどな)
 以下の話が印象に残った。

〈人形師の家で〉
●80頁くらいの短編だけど、2つの謎解きが楽しめて、予想外の結末もある。
 ギリシャ神話で、愛情を注いだ人形に魂が宿り、めでたく結婚する話から始まる。(伏線)

●現代、山の上の館、人間の女性に愛想を尽かし、人形と暮らす富豪の男。(キモい)
 そこに探偵ごっこで侵入した小学生3人組、家主と仲良くなるが…。
 ある日、一人の少年が隠れんぼ中に行方不明になる。
 大人になった残り二人の男がその館で再会し、驚愕の真実が分かる。
 
 他の作品も読んでみようと思わせる、面白い短編集だった。

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